介護施設などで過ごしている利用者様が楽しみの1つとしているレク。
施設では食事や待遇面も大切ですが、同時に利用者様がいかに楽しく過ごせるかを考え、利用者様へ楽しみや意欲に繋がることを提供しなければいけません。
そのレクの内容はほとんどの施設で介護職員がアイディアを出し、色々な物を利用・活用し行っています。
レクの時間は利用者様を楽しませ笑顔にする時間でもありますが、介護施設でレクを行うことには笑顔にする以外にも大きな必要性があります。
しかしレクを行っている中で様々なアイディアを出すことも、介護職員にとっては悩みの1つとなっているようです。
その悩みが解決できる方法としてレクの資格があることをご存知でしょうか?
レクのアイディアで困っている方・レクについての知識を身につけたい方へ、レクの必要性やレクを行うことで利用者様に何を提供できるのか。
またレクの資格についてご紹介していきます。
介護職はレクで高齢者を笑顔に!必要性について
介護施設の多くがレクの時間として生活の中に取り入れています。
また介護施設の中でもデイサービスでは毎日レクが行われています。
毎日行われているレクは、楽しい時間を作り笑顔になってもらうだけではなく、高齢者にとって必要性があり行われているのです。
では、レクの必要性とは何でしょう?
介護施設などで行われているレクは、ただ単に遊びとして楽しい時間を過ごすことだけが目的ではありません。
レクを行う意味としては、利用者様の健康維持や生活の質(QOL)の向上を目的としています。
生活の質(QOL=クオリティオブライフ)とは、身体的・心理的・社会的に良好かつ安定した状態で、社会生活を送る上で人として全体の面から健康的なこととされています。このQOLの基本はコミュニケーションであることからも、QOLが低下する原因は社会からの孤立や社会とのコミュニケーション不足です。
生活の質の向上とは、充実した毎日で心身共に満たされたより良い生活を送れるようにすることです。

利用者様それぞれの身体機能や健康の維持・増進、毎日を楽しくより良い時間を過ごせることを考えなければいけません。
身体だけでなく心も満たされた充実した毎日が本当の健康であることは、高齢者だけではなく全ての人に言えることですよね。
利用者様ひとりひとりの状態、性格・趣味趣向に合わせて、レクの内容を考え取り組む必要があります。
そのようなことから介護施設などではレクの必要性は大切とされています。
私がいた施設でもレクは毎日行っていました。
身体を使うこと・頭を使うこと様々なジャンルのことを行っていました。
職員も元気の良いかけ声で応援し、場を盛り上げるようにしていましたね。

1日の中でもこのレクの時間が一番盛り上がっていましたし、この時間は特に利用者様の元気な声や笑顔が見れていたように思います。
レクリエーション介護士とは?メリットについて
利用者様のことを考え行われているレクですが、より質の高いレクを提供できたら良いと思いませんか?
実はこのレクに関する資格として、レクリエーション介護士という資格があります。
より質の高いレクを学び提供したい人にはおすすめです。
ではレクリエーション介護士とはどのような資格なのかご紹介します。
レクリエーション介護士は2級と1級があり民間の資格となります。
それぞれの違いは以下のような内容となっています。
レクリエーション介護士2級
受講する形態は地域にもよりますが、通信講座と通学講座からの選択が可能です。
通信講座
通信講座は自宅でテキストやDVDを利用して、自分のペースで勉強ができます。
課題を提出し選択問題の試験を受け60点以上が合格となります。
自分のペースで進めることができるため仕事をしながら、資格の取得を目指している人には受講しやすいと思います。
受講したいと思った時に通信講座があると受講しやすい気持ちになります。
通学講座
通学講座は各学校のカリキュラムによって違いが出てきますが、1日6時間の講義であれば早くて2日程度の通学で取得可能なようです。
通信講座と同じく課題を提出し選択問題の試験を受け60点以上が合格となります。
集中して短期間で取得したい人には通学講座が早いかもしれませんが、実施している地域が限られているようです。
学べる内容
レクリエーションの基本的な考え方や技術を学ぶことができます。
高齢者との対話術・高齢者の状態別によるコミュニケーション方法、レクリエーションの企画・計画・年間の組み立て方などを学べます。

私や周りの職員も利用者様との会話に困ることが時々あります。
毎日顔を合わせているとネタも尽きてしまい、どのように楽しませたら良いのか分からなくなることがあります。
レクの内容だけでなく、対話術や状態別のコミュニケーション方法が学べるのは魅力的です。
レクリエーション介護士1級
レクリエーション介護士1級は、既に2級を保有している方のみが取得できます。
アイスブレイク体験会の参加・4日間の必須講座受講・フォローアップ研修・現場での実習を経て、認定試験で150満点中の60%以上が合格です。
認定試験は選択問題と記述問題に加え小論文もあり高度な内容となるでしょう。
研修内容からも分かるように、1級は通学講座のみの受講となります。
学べる内容
2級の上級ということで、より高い知識や経験が求められます。
レクリエーションの企画・計画はもちろん、1人1人に合わせた内容のレクリエーションを考える力・介護施設などによって違うレクリエーションへの方針について、対応していける応用力を身につけることができます。
基礎だけでなく応用を身につけておいた方が、様々な環境に活用でき資格を大いに発揮できますよね。
レクリエーション介護士を取得するメリット
レクリエーション介護士を取得するメリットは以下の3点があります。
- 質の高いレクを提供できる
- 向上心UPと施設の質がUP
- 就職の際に有利
①質の高いレクを提供できる
レクは利用者様それぞれの身体機能・認知機能、性格や趣味などを考えながら内容を考えなければいけません。
そして楽しいだけでなく身体機能の維持や健康の維持・増進を目的に行っていく必要があります。

レクリエーション介護士を取得することで、利用者様それぞれの状態に応じた効果のあるレクを、安全かつ楽しく取り組める方法を学ぶことができます。
資格を発揮することで質の高いレクを利用者様に提供できるでしょう。
②向上心UPと施設の質がUP
より良いレクを提供することは利用者様のためになることです。
レクの基礎的な知識を学びレクリエーション介護士を取得した職員は、現場で発揮できる機会は多いでしょう。
学んだことを発揮できることで、仕事全体に対する向上心UPに繋がることとなるでしょう。
また他の職員にもレクを行う意味や必要性を教えることで、職員全体がレクをより良いものにしようという姿勢が構築されます。
この姿勢もまた職員全体の向上心UPと繋がるでしょう。
そして施設全体の質も上がり、レクの取り組みが熱心で充実した施設として評価されるのではないでしょうか。
③就職の際に有利
レクリエーション介護士を取得することで、就職の際に有利となるでしょう。
実際に介護施設などで、レクリエーション介護士として活躍されている方はまだまだ少ないようです。
そのため現場では重宝される貴重な存在となるでしょう。
レクも介護知識や介護技術と同じで、利用者様の生活を支える大切な1つです。
就職の際には大きなアピールとなる資格になるのではないかと思います。
まとめ
・レクは楽しく遊ぶ時間だけではなく、必要性のある大切な時間です
・職員のレクに対する悩みはレクリエーション介護士の資格で解決できます
介護施設などでのレクの時間はただ単に楽しい遊びの時間ではなく、それと同時に利用者様の身体機能維持や健康の維持・増進のため、という大きな必要性のある大切な時間です。
毎日のレクは、内容を考え実施する職員にとっては「どのようなことをしたら良いのか分からない」「利用者様にもっと喜んでもらいたい」「状態の違う利用者様に合わせたレクが難しい」など、悩みのタネとなっていることが多いようです。
その悩みを少しでも解消する方法に、レクリエーション介護士という資格があります。
レクリエーション介護士を取得することにより、毎日レクへ取り組むことや利用者様の反応が楽しく思えるようになるでしょう。
レクを職員自身が意欲的に楽しく取り組むことにより利用者様も楽しめ、利用者様の笑顔を見れることも自然と多くなります。
そのことが仕事に対する向上心にも繋がることになるでしょう。
レクに対する知識を身につけ苦手意識を楽しみや得意分野に変え、利用者様に喜ばれるレクを提供できたら良いですよね。
そうなることで施設全体にも、たくさんの笑顔が広がるのではないかと思います。









